債務保証の概要について

債務保証

基金協会は、農業近代化資金等の各種制度資金のほか、農業経営に要する事業資金や生活に必要な住宅資金等、農業者等が必要とする様々な資金について債務保証の対象にしています。

債務保証の流れ

  1. 保証委託申込受付
    借入者は、融資機関を経由して基金協会に保証委託申込を行います。
  2. 保証審査
    基金協会は、保証の諾否について審査を行います。
  3. 保証承諾
    基金協会は、適当と認めた案件は、融資機関に債務保証承諾の通知を行います。融資機関は貸付を実行します。
  4. 保証料支払
    保証内容によって定められた、保証料が必要となります。借入者は、融資機関を通じて保証料を支払います。
  5. 代位弁済 (返済が困難となった場合)
    返済が困難になった場合は、融資機関からの請求により、基金協会は、借入金の立替え払い(代位弁済)をします。これにより基金協会が債権者となります。
  6. 回収
    基金協会は、借入者と経営立ち直りを相談しながら立替金(代位弁済金)の返済計画を立て、回収を図ります。

~保証委託申込受付から保証料徴収まで~

債務保証の流れのイラスト図

農業融資保険について

農業融資保険は、基金協会が保証を行う場合を除き、大口農業貸付(注1)等について、独立行政法人農林漁業信用基金(略称「信用基金」)が保険を行う制度です。 農業者等の必要とする資金の貸付けについて基金協会の債務保証を利用する前提で手続きを進めることとなりますが、大口貸付等で基金協会が債務保証を行うことができないと判断し、また、融資機関(注2)として融資保険を利用したいと考えた場合には、貸付関係書類等を信用基金に提出し、融資保険の引受を行う場合は、信用基金が別に定める融資保険約款に基づく保険契約の締結が必要になります。
詳しくは、信用基金のホームページ(https://www.jaffic.go.jp/)をご覧下さい。
(注1)原則、1件2億円以上となります。ただし、一部の資金等について基金協会が債務保証を行うことが困難な場合は2億円未満であっても融資保険契約を締結できます。
(注2)農業協同組合(主務大臣が指定するもの)・信用農業協同組合連合会・農林中央金庫・銀行・商工組合中央金庫・信用金庫・信用金庫連合会・信用協同組合・信用協同組合連合会

債務保証の対象者

基金協会の債務保証を利用できるのは、基金協会の会員になっている農業者等(基金協会の会員になっている農業協同組合の組合員を含む。)です。 農業者等には、次の者が定められています。

  1. 農業(畜産業及び養蚕業を含む。)を営む者及び農業に従事する者
  2. 農業協同組合
  3. 農業協同組合連合会
  4. 農事組合法人
  5. 農業共済組合及び農業共済組合連合会
  6. 土地改良区及び土地改良区連合
  7. たばこ耕作組合
  8. 農業振興事業協同組合
  9. 農業振興民法法人
  10. 農業協同会社

債務保証の対象融資機関

基金協会の債務保証を利用できる融資機関は次のとおりです。 ただし、基金協会と債務保証契約を締結している融資機関に限ります。

  1. 組合員への貸付けの事業を行う農業協同組合
  2. 全国共済農業協同組合連合会
  3. 農林中央金庫
  4. 銀行
  5. 株式会社商工組合中央金庫
  6. 信用金庫及び信用金庫連合会
  7. 信用協同組合及び信用協同組合連合会

当協会と債務保証契約を締結している融資機関の一覧を見る

債務保証の対象資金

基金協会の債務保証を利用できる資金は次のとおりです。

  1. 農業近代化資金
  2. 農業改良資金
  3. 青年等就農資金
  4. 農業経営改善促進資金
  5. 農業経営負担軽減支援資金
  6. 畜産特別資金
  7. 農業者等が必要とする事業資金等

債務保証料

基金協会は、債務保証のリスクに備えるためのコストとして、被保証者(借入者)から債務保証料を徴収しております。

農業近代化資金等に係る段階保証料率

農業近代化資金、公庫(転貸)資金および農業経営改善促進資金については、日本政策金融公庫農林水産事業本部が開発し提供している「農業信用リスク情報サービス(ACRIS)」を活用して農業者のリスク判定を行い、リスクに応じて適切な保証料率を適用しています。

保証の範囲

保証の範囲は、原則として借入金の元本、利息及び損害金(約定利率に利子補給率を加えて得た率まで、最長1年分)に100分の100を乗じたものです。 ただし、農業経営負担軽減支援資金や畜産特別資金など部分保証が導入されている資金もあります。

連帯保証人の徴求方針

経営者保証については、「経営者保証に関するガイドライン」(平成25年12月5日「経営者保証に関するガイドライン研究会」から公表)及び「事業承継時に焦点を当てた『経営者保証に関するガイドライン』の特則」(令和元年12月24日「経営者保証に関するガイドライン研究会」から公表)を踏まえ対応しています。経営者以外の第三者の個人連帯保証については、原則として徴求しないこととしています。

担保の徴求基準

  1. 農業を営む個人
    1. 農業関連資金、生活関連資金(住宅ローンを除く。以下同じ。)及び農外事業資金については、原則として保証残高合計額3,600万円まで無担保とします。
    2. 上記1の限度内において、生活関連資金については、保証残高合計額1,500万円が限度となります。
  2. 農業を営む法人及び任意団体
    原則として保証残高合計額7,200万円まで無担保とします。
  3. 農業を営まない個人
    生活関連資金及び農外事業資金については、保証残高合計額1,500万円まで無担保とします。

仮審査の導入

各資金の正式な申込をする前に、保証の仮審査を受けることができます。 融資機関に備え付けの仮審査申込書等により、融資機関を通して本会宛に送付していただきます。その後、仮審査の結果を融資機関よりご回答いたします。

  • 対象資金
    農業資金全般、住宅ローン、リフォームローン、マイカーローン、教育ローン、多目的ローン

 

保証要件

  • 農業資金
  • 生活資金・事業資金(営農個人)
  • 生活資金・事業資金(非営農個人)

農業資金

区分 保証金額
最高限度
保証期間
最高限度
主な資金使途など
農業近代化資金 個人 1,800万円
特認 2億円
法人等 2億円
農業参入法人 1億5,000万円
15年 農業近代化のため設備投資等を行うときに
農業改良資金 個人 5,000万円
法人 1億5,000万円
12年 農業経営改善のため新しい部門を始めるときなどに
青年等就農資金 3,700万円
特認 1億円
12年 認定新規就農者が農業経営を始めるときに
農業経営基盤強化資金
(スーパーL資金)
個人 3億円(特認6億円)
法人 10億円(特認20億円)
25年 設備資金をはじめ経営改善が長期に必要なときに
農業経営基盤強化資金以外
(経営体育成強化資金など)
個人 1億5,000万円
法人等 5億円
集落営農組織 5億円
25年 経営改善を行うためや負債の償還負担を軽減するときに
畜産特別支援資金 経営改善計画に定める額 大家畜 25年
養豚 15年
大家畜・養豚経営において償還負担の軽減を図るときに
特定農産加工資金 経営改善計画に定める額 15年 特定農産加工業者が経営改善計画において必要なときに
農業経営改善促進資金
(スーパーS資金)
個人 500万円
(畜産、施設園芸を含む経営は2,000万円)
法人 2,000万円
(畜産、施設園芸を含む経営は8,000万円)
1年(最長5年) 認定農業者が運転資金を必要とするときに
農業経営負担軽減支援資金 営農負債の残高 10年
特認 15年
経済環境の変化等により負債の償還が困難なときに
畜産経営体質強化支援資金 借換対象資金の借入残高 大家畜 25年
養豚 15年
畜産クラスター計画に基づき、償還負担軽減を図るときに
家畜疾病経営維持資金 経営維持計画に定める額 5年又は3年
(使途内容による)
家畜伝染病等の発生により経営継続等に必要なときに
JA農機ハウスローン * 1,800万円 10年 農業機械を取得するときに
担い手応援ローン * 3,000万円 1年(自動更新) JAの税務対応支援を受けている方が運転資金を必要とするときに
JA新規就農応援資金 * 1,000万円 12年 新規就農者が設備・運転資金を必要とするときに
営農ローン * 500万円 1年(自動更新) 営農・生活にかかる資金を必要とするときに
営農ローン切替ローン * 被切替資金の範囲内 10年 営農ローンを証書貸付に切替したいときに
アグリスーパー資金 * 経営所得安定対策等交付金及び対象品目の販売代金の範囲内 1年(自動更新) 水田・畑作経営所得安定対策対象者が運転資金を必要とするときに
危機対応資金 * 融資要項の範囲内 国が定める災害時において民間農業資金の借換をするときに
災害等(県単)資金 * 資金創設時決定 農業経営の維持や再開に必要なときに
災害(農協要領)資金 * 25年 農業経営の維持や再開に必要なときに
アグリマイテイー資金
(施設・機械等) *
20年 農業機械を取得するときに
アグリマイテイー資金
(運転) *
原則1年 農業の運転資金を必要とするときに
農業施設資金 * 25年 農舎、畜舎等の建設・改良に、農業機械を取得するときに
農業運転資金 * 原則1年 農業の運転資金を必要とするときに
農協及び同連合会の事業資金 * 25年 JA及び連合会が事業をするときに

* の資金について合計の最高限度額は、個人は3,600万円、農業を営む団体は7,200万円、農協等は1億5,000万円です。

生活資金・事業資金(農業を営む個人)

区分 保証金額
最高限度
保証期間
最高限度
主な資金使途など
住宅ローン
(一般型)
1億円 40年 住宅の新築、購入、土地の購入、住宅の増改築、借換に
住宅ローン
(100%応援型)
1億円 40年 住宅の新築、購入、住宅の増改築に
住宅ローン
(借換応援型)
1億円 40年 他金融機関からの借換、借換とあわせた増改築に
リフォームローン
一般型A型
1,000万円 15年 既存住宅の増改築・改装・補修、住宅関連設備、借換に
教育ローン 1,000万円 15年 就学子弟の入学金、授業料、学費、アパート家賃、借換に
教育ローン
(カード型)
700万円 1年(自動更新) 就学子弟の入学金、授業料、学費、アパート家賃、借換に
マイカーローン
(リピーター型含む)
1,000万円 10年 自動車、バイク購入、点検、修理、車検、車庫建設、借換に
多目的ローン 500万円 10年 生活に必要な資金に(要見積書)
カードローン
(約定返済型)
300万円 1年(自動更新) 借入枠の範囲内での繰り返し利用に
カード切替ローン 被切替資金の範囲内 5年 協会保証付カードローンを証書貸付に切替したいときに
賃貸住宅ローン 4億円 30年 賃貸住宅をお考えの方に(土地所有者に限る)
賃貸業務用施設資金 3,000万円 25年 賃貸業務用施設をお考えの方に(土地所有者に限る)
民宿・スポーツ施設資金 3,000万円 25年 農外事業をお考えの方に
その他事業資金 3,000万円 25年 農外事業をお考えの方に
事業運営(運転)資金 3,000万円 25年 農外事業をお考えの方に
農泊ローン 5,000万円 30年 農泊事業をお考えの方に

生活資金・事業資金(農業を営まない個人《准組合員》)

区分 保証金額
最高限度
保証期間
最高限度
主な資金使途など
住宅ローン
(一般型)
1億円 40年 住宅の新築、購入、土地の購入、住宅の増改築、借換に
住宅ローン
(100%応援型)
1億円 40年 住宅の新築、購入、住宅の増改築に
住宅ローン
(借換応援型)
1億円 40年 他金融機関からの借換、借換とあわせた増改築に
リフォームローン
一般型A型
1,000万円 15年 既存住宅の増改築・改装・補修、住宅関連設備、借換に
教育ローン 1,000万円 15年 就学子弟の入学金、授業料、学費、アパート家賃、借換に
教育ローン
(カード型)
700万円 1年(自動更新) 就学子弟の入学金、授業料、学費、アパート家賃、借換に
マイカーローン
(リピーター型含む)
1,000万円 10年 自動車、バイク購入、点検、修理、車検、車庫建設、借換に
多目的ローン 500万円 10年 生活に必要な資金に(要見積書)
カードローン
(約定返済型)
300万円 1年(自動更新) 借入枠の範囲内での繰り返し利用に
カード切替ローン 被切替資金の範囲内 5年 協会保証付カードローンを証書貸付に切替したいときに
その他事業資金
(無担保)
500万円 5年 農外事業をお考えの方に
その他事業資金
(有担保)
1億円 15年 農外事業をお考えの方に
事業運営(運転)資金
(無担保)
500万円 5年 農外事業をお考えの方に
事業運営(運転)資金
(有担保)
2,000万円 5年 農外事業をお考えの方に

(注)フリーローン及び生活資金において、JA住宅ローン利用者の場合は保証期間は7年までになります。
(注)保証合計額の最高限度については、別に定めがあります。

 

保証料率及び担保

  • 農業資金
  • 生活資金・事業資金(営農個人)
  • 生活資金・事業資金(非営農個人)

農業資金

区分 担保
有無
保証料率
(%)
農業近代化資金 0.24/0.29/0.34
0.11/0.16/0.21
農業改良資金 0.36
0.23
青年等就農資金 0.32
金融公庫転貸資金 0.29/0.34/0.39
0.16/0.21/0.26
畜産特別支援資金
農業経営負担軽減支援資金
0.77
0.53
特定農産加工資金 0.39
農業経営改善促進資金
(スーパーS資金)
0.38/0.43/0.48
0.13/0.18/0.23
畜産経営体質強化支援資金 0.72
0.48
家畜疾病経営維持資金 0.57
0.53
危機対応資金 0.77
0.53
災害(農協要領)資金 0.32
アグリマイテイー資金
(施設・機械等)
0.34
アグリマイテイー資金
(運転)
0.40
アグリスーパー資金
担い手応援ローン
0.38
JA農機ハウスローン 0.34
JA新規就農応援資金 0.40
農業施設資金 0.34
農業運転資金 0.40
農業運転資金
(当座貸越)
0.38
営農ローン 0.48
営農ローン切替ローン 0.48
農協及び同連合会の事業資金 0.20

生活資金・事業資金(農業を営む個人)

区分 担保
有無
保証料率
(%)
住宅ローン
(一般型)
0.10/0.15/0.20/0.25/0.30
住宅ローン
(100%応援型)
0.15/0.20/0.25/0.30/0.35
住宅ローン
(借換応援型)
0.10/0.15/0.20/0.25/0.30
リフォームローン
一般型A型
0.33
教育ローン 0.50
教育ローン
(カード型)
1.00
マイカーローン 0.50
マイカーローン
(リピーター型)
0.45
多目的ローン 0.50
カードローン
(約定返済型)
1.40/2.00
カード切替ローン 0.50
賃貸住宅ローン 0.23
賃貸業務用施設資金
民宿・スポーツ施設資金
その他事業資金
0.50
0.50
事業運営(運転)資金 0.60
0.60
農泊ローン 0.53

生活資金・事業資金(農業を営まない個人《准組合員》)

区分 担保
有無
保証料率
(%)
住宅ローン
(一般型)
0.10/0.15/0.20/0.25/0.30
住宅ローン
(100%応援型)
0.15/0.20/0.25/0.30/0.35
住宅ローン
(借換応援型)
0.10/0.15/0.20/0.25/0.30
リフォームローン
一般型A型
0.33
教育ローン 0.50
教育ローン
(カード型)
1.00
マイカーローン 0.50
マイカーローン
(リピーター型)
0.45
多目的ローン 0.50
カードローン
(約定返済型)
1.40/2.00
カード切替ローン 0.50
その他事業資金
事業運営(運転)資金
1.20
0.70

※令和3年8月時点の保証料率

 

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